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関西大学千里キャンパス100周年記念会館にて学会発表

  • お知らせ
  • 2022.10.13
関西大学千里キャンパス100周年記念会館にて学会発表を行いました。

「紀伊半島東部北山川流域の付加体山地斜面に認められる遷急線の地質制約」

紀伊半島東部を流れる熊野川水系の支流には、十津川、北山川が存在する。北山川水系では、地すべり地形分布が十津川水系に比べて少なく、全体に花崗岩類による熱変成・珪化変質を受けており、地形的にも異なる性状が認められる。本研究では、両水系の地形的な性状の違いを遷急線の分布傾向によって可視化した。これによりDEM データとQGIS の活用及び現地踏査によって広範囲での遷急線を判読し、斜面災害の発生箇所との関係を明らかにすることを試みた。
調査方法としては、北山川流域のDEM データより作成した地形図、傾斜量図を用いた遷急線の抽出と現地調査を実施した。現地踏査では、目視観察とドローンによる空撮を行うと共に、露頭のIC 値測定、岩石試料の採取を行った。
調査の結果、北山川流域では全体的に傾斜の変化が乏しく遷急線は不明瞭であった。これは、北山川流域では、熱変成によってできた硬質な地質が隆起し、不明瞭な遷急線を形成したのではないかと考えられる。よって、火成岩類に隣接する遷急線が不明瞭な山地地形では、地すべりの発生頻度が低いのではないかと推察できる。
一部割愛
以上

発表者:桒田将一 (太洋エンジニアリング)
木村克己,金子誠(深田地質研究所),菊地輝行,杉山直也(J POWER 設計コンサルタント)


応用地質学会での研究発表という初めての試みではありましたが、共著者の方々、並びに福井本部長代理に助言助力いただき、満足のいく研究成果を完成させることができました。誠にありがとうございます。
学会ということで緊張していましたが、企業として参加しているところも多く、抱いていたイメージと違う雰囲気だったことが印象的でした。
日頃の業務に関わる研究内容の方も多く、非常に勉強になりました。
(地質部桒田)

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